アメリカのキンダーガーデンの特徴とは?カリキュラムや活動をご紹介!

英語

コロナが一番猛威を振るっていたとき、次女(mofu子)のキンダーガーデンは完全にオンライン授業に切り替わりました。新学期が始まった9月から、学年末の6月まで、私はmofu子のサポートで、1年間キンダーガーデンのオンライン授業に参加することができました。

オンライン授業だったため、通常授業とは違う部分もたくさんあるかもしれませんが、私たちが経験した、アメリカのキンダーガーデン事情をまとめてみました。

ちなみに、キンダーガーデンは英語で書くとKindergar”ten”となります。ガー”デン”ではなくて、”テン”と書きます。私は娘がキンダーガーデンに行くまで知りませんでした。

キンダーガーデンは何歳から?

州によって異なりますが、mofu子の州では一般的に5歳から6歳でキンダーガーデンに入学します。キンダーガーデンは日本の年長さんに相当し、10月から12月に生まれた子供が早生まれに該当します。アメリカで一般的に使われるK-12という表現は次の学年を意味し、義務教育にあたります

    • Kindergarten (K):日本の幼稚園年長
    • Elementary School (1st – 5th grade):小学校1年生から5年生
    • Middle School (6th – 8th grade):日本の小学校6年生から中学校2年生
    • High School(9th – 12th grade):日本の中学校3年生から高校3年生

アメリカでは、子供の成長状況を考慮して「学年を一つ下げる」ということも一般的にあるので、年上のクラスメイトも何人かいました。

キンダーガーデンの学年の始まりと終わりは?

mofu子の学区は9月の第二週ぐらいから始まって、6月末が学年末です。年間授業日数は180日だそうです。日本よりだいぶ少ない印象です。100日目の授業では、「100days」のお祝いをしました。

キンダーガーデンの費用は?

キンダーガーデンから義務教育なので、公立の学校に行けば学費はかかりません。住んでいる地区によって、お友達や先生、カリキュラムの質が変わってくるので、どこに住むのかがとても重要になってきます。子どものためにより良い学校を探してお引越しをするアメリカ人もたくさんいます。

キンダーガーデンのクラスメイトは何人?

1クラス19人でした。小学校に上がった今でも、クラスの人数は21人なので、mofu子の学区は日本よりは1クラスの人数が少ない印象です。

キンダーガーデンの先生は?

mofu子の学校は、女性の先生しかいませんでした。担任の先生は、まるでディズニー映画に出てきそうなお姫様のような先生でした。音楽、美術、体育専門の先生やセキュリティガード、さらには校長先生まで全て女性でした。小学校に進学しても、男性の先生はちらほら見かけますが、それでも圧倒的に女性が多い印象です。ミドルスクールになると、やっと男性の先生もたくさん見かけるようになります。

キンダーガーデンでやったこと(mofu子の場合)

9月 September

  • 今月のテーマ:色を勉強しよう
  • 工作:Brown Bear クラフト

9月の第二週ぐらいに新学期が始まります。日本のように始業式のようなものはなく、いきなり学校が始まるイメージです。教科書は算数のみ「McGraw-Hill Education Math」のテキストがもらえました。最初の数日は慣らし授業のため、午前中で授業は終了していました。今月のテーマは「色」だったので、赤の日、青の日のように色が決められている日がありました。mofu子も赤い洋服を着たり、青いリボンをつけたりして参加しました。

読んだ本:Chicka Chicka Boom BoomBrown Bear, Brown Bear, What do you see?Bear Sees COLORS 

10月 October

  • テーマ:ハロウィーン
  • 工作:ハロウィーンのクラフト

ハロウィーン当日はハロウィンコスチュームで1日過ごしました。担任の先生が子どもたちと1対1でお話しする時間を設けてくれました。mofu子は自分の好きな日本の本(おしりたんてい)を先生に紹介しました。

読んだ本:How to Catch a WitchPete the Cat Trick or Pete

11月 November

  • テーマ:サンクスギビング
  • 工作:ターキーのクラフト

サンクスギビング休暇前には、全員で朝食を食べるイベントがありました。画面越しにお友達の朝ごはんを見れる貴重な機会でした。豪華な朝ごはんのお友達もいれば、シリアルだけという子もいたり、中には食事は準備せず普通に座っている子も。どんなイベントでも強制ではないので、参加しない子がいても誰も気にしていませんでした。mofu子にはパンケーキを準備しました。11月から、Raz Kidsでリーディングも始まりました。

読んだ本:Fletcher and the Falling LeavesThe Thankful Book

12月 December

  • テーマ:ホリデイ(クリスマス)
  • 工作:雪だるまのクラフト

クリスマスの歌も歌いましたが、色々な宗教のお友達がいるので「We wish you a Merry Christmas」ではなく「We wish you a “Happy Holidays”」と歌いました。ユダヤ教のお友達もたくさんいたので「ハヌカ」の歌も歌いました。「クリスマス」という言葉には敏感に配慮があるのに、ユダヤ教の歌は普通に歌っているところに少し違和感を感じましたが、この辺りではこれが普通なのかもしれません。ジンジャーブレッドマンの本を3冊読み、Double bubble mapを使って「同じところ(same)」「違うところ(different)」を考える授業がありました。

読んだ本:The Ginger Bread ManThe Ginger Bread GirlThe GINGER BREAD MAN LOOSE in SCHOOL

1月 January

  • テーマ:新年の抱負(New Year’s Resolution)、ペンギン
  • 工作:ペンギンのクラフト

新年の抱負(New Year’s Resolution)をそれぞれ作成し、みんなの前で発表しました。1月からサイエンスの授業も始まり、ペンギンについて学習しました。学習したものをまとめた「Penguin journal」も作成しました。mofu子の抱負は “Be a kind friend” でした。

読んだ本:Squirrel’s New Year’s ResolutionNational Geographic Readers: Penguins! 

2月 February

  • テーマ:100days、バレンタイン
  • 工作:100days クラフト

9月に学校が始まってから100回目の授業のお祝いと、バレンタインのお祝いをしました。クラスマザーの方が準備してくださった「100days クラフト」では、キャンバスと絵の具を使って先生と一緒にレインボーを描きました。

読んだ本:Miss Bindergarten Celebrates the 100th Day of KindergartenThere Is a Bird On Your Head!-An Elephant and Piggie Book

3月 March

  • テーマ:セントパトリクデイ、本を読もう
  • 工作:クローバーのクラフト

緑のものを身につけてセントパトリックデイのお祝いをしました。ミステリーリーダーという企画もありました。クラスメイトのお父さんやお母さんが本を読んでくれるというイベントです。直前まで誰が読んでくれるか分からないので子供達はドキドキ楽しみにしていました。

読んだ本:Spring after springI am Spring

4月 April

  • テーマ:イースター、植物を育てよう、アースデイ
  • 工作:イースターエッグのクラフト

春休みもありましたが、たくさんのことを学びました。ビニール袋に植物の種、キッチンパーパー、水を入れて発芽の観察をしました。これをGermination Bagというそうです。

読んだ本:How to Catch the Easter BunnyI am EarthFrom Seed to Plant

5月 May

  • テーマ:発芽の仕組み、先生に感謝を伝えよう(Teacher Appreciation)、Where is Jake (上、下、後ろ、前、中の前置詞の使い方)
  • 工作:お花のクラフト

今月は、そら豆の種を分解して、種の中がどうなっているのか観察をしました。先生に感謝をする Teacher appreciation week という期間があり、先生へのお礼を伝える動画の撮影もしました。Jakeというぬいぐるみを使って、机の上(on)、机の下(under)、机の後ろ(behind)、箱の前(front)、箱の後ろ(behind)、箱の中(in)の前置詞の勉強もしました。

読んだ本:Lola Plants a GardenA Seed is Sleepy

6月 June

  • テーマ:学年末に向かって今までの復習をしよう
  • 工作:自分の好きなアルファベットを使ってクラフトを作ろう

最後の月になりました。コロナも落ち着いてきたので、校庭に集まってみんなで遊ぶ機会も作ってくれました。自分が好きなアルファベットで仮装をしてパレードをする、アルファベットパーティーというイベントもありました。最後の週には、クラスペアレントの方が、クラス全員で学校に集まって、校庭で朝食を食べるイベントも企画してくれました。

読んだ本:What Would You Do in a Book About You?exclamation mark

キンダーガーデン1日のルーティーン

  • 8:45 モーニングミーティング
  • 9:15 クラス全体授業
  • 10:00 Small Group Learning(各グループ30分ずつ)
  • 11:30 ランチタイム
  • 12:15 クラス全体授業
  • 14:00 終了

コロナが落ち着いて、学校(小学校)に通えるようになった今では、8時のバスに乗って15:30ごろバスで帰ってきています。

モーニングミーティング

モーニングミーティングでは、先生が最初の生徒に声をかけて「Good Morning 〇〇」と挨拶のリレーを行いました。名前を呼ばれた生徒は次の生徒に挨拶をつなげていく形式で、クラス全員で楽しく挨拶を交わしました。その後、カレンダーを出して、その日の日付と曜日を確認しながら記入していきます。先生が黒板に事前に書いてくれたモーニングメッセージを声に出してみんなで読みます。さらに、歌を歌ってストレッチをしたら、モーニングミーティングは終了です。

クラス全体授業

全体授業でやったのは次の通りです。

  • ELA(English Language Arts 日本の国語)
  • Math(日本の算数)
  • Science(日本の理科)
  • Social Study(日本の社会)
  • Music(日本の音楽)
  • Art(日本の図画工作)
  • PE(Physical Education 体育)
  • STEM(主にパソコンを使う授業)

毎日必ずあるのはELAとMathになります。その他の科目は、曜日によって違います。小学生になった今でも、そのスタイルは変わりません。

ランチとスナック

キンダーガーデンの間はオンライン授業だったので、ランチやスナックを持っていくことはありませんでした。しかし、小学生になって登校が再開すると、毎日ランチとスナックを持っていくようになりました。健康志向なご家庭のお子さんは、スナックにもニンジンスティックやゆで卵など、とてもヘルシーなものを持ってきているそうです。mofu子のスナックはキットカットとお煎餅です。ランチにはおにぎりを持っていっています。

ELA(English Language Arts)英語

ELAは日本の「国語」になります。アメリカなので「英語」と言い換えればいいでしょうか。キンダーガーデンでは、次のことを勉強しました。

フォニックスとアルファベット

アルファベットには、「名前」と「音」の2つの要素があります。フォニックスでは、アルファベットの「音」を学ぶことになります。授業の前には、必ずアルファベットの表を出して、AからZまでのアルファベットに対応する単語を使って「A-apple-ア、B-bat-ブッ、C-camel-クッ」といったようにフォニックスの練習がありました。

アルファベットは、毎週扱うアルファベットが決まっていて、その文字を書く練習、音の練習、そのアルファベットを含む文章を読む練習、書く練習をしながら授業が進んでいきました。

フォニックスの練習をするには、このJack HartmannのYouTubeチャンネルがおすすめです。担任の先生も「I love Jack Hartmann!」とおっしゃっていました。フォニックスができるようになると、知らない単語でもフォニックスを使って読めるようになっていきます。

サイトワード(Sight Word)

サイトワードとは、パッと見て、読めて意味が分からなくてはいけない単語です。mofu子がキンダーガーデンで勉強したサイトワードをまとめてみました。
  • 10月 the, we, me
  • 11月 like, at, see, a, to
  • 12月 and, go, can, I
  • 1月 you, do
  • 2月 are, with, my
  • 3月 he, is, little, she, was
  • 4月 for, have, they, of, said, want, here
  • 5月 what, this, help, too, has, play
  • 6月 where, look, good, who, come, does

文章を読む(Reading)

文章を読むといっても、スラスラ本を読むというよりは、フォニックスとその時に学習しているサイトワードの知識を使って、確認しながら読んでいくというイメージです。mofu子が読めると、先生はびっくりするぐらい大袈裟に褒めてくれました。

文章を書く(Writing)

文章を書くときにも、フォニックスとその時に学習しているサイトワードを使って文章を書いていきました。mofu子はかなりレベルが低かったので、この程度の文章しか書いていませんが、レベルが高い子は「I went shopping with my mother yesterday. We bought pasta for our dinner.」のようなしっかりした文章を書いていました。

Math(Mathematics)算数

キンダーガーデンでは、「10までの足し算引き算」「10ずつ100まで数える」「基本的な図形の勉強」をしました。月別に勉強したことは次の通りです。

  • 10月 0-5の数
  • 11月 1-5までの数字を比べる、6-10の数
  • 12月 10マスカードを使って1-10の数を作ってみよう
  • 1月 0-10の数を比べる、並べる
  • 2月 0-10の足し算
  • 3月 足し算、10より大きい数、7 teens number
  • 4月 0-10までの引き算
  • 5月 20をこえる数、10ずつ100まで数えよう
  • 6月 形を学ぼう 正方形(square)、長方形(rectangle)、三角(triangle)、ひしがた(rhombus)、台形(trapezoid)

先生と上手にコミュニケーションするには

mofu子の学校では、何かあれば担任の先生にメールで連絡することができます。頻繁にメールをすることは先生にもご迷惑をかけるかもしれませんが、重要なことに関してはいつでもメールで連絡することができます。これまでにたくさんの先生にお世話になりましたが、みなさん迅速に返信してくださいます。

小学校に入学すると、年に2回先生との面談があります。面談の目的は、先生から親に、子どもの様子や成績を伝えることです。親から先生に話す時間は限られているため、こちらから伝えたいことは事前にメモをして簡潔に準備し、伝えるようにしています。

クリスマスや、Teacher appreciation week、学年末など、先生にギフトをお渡しする習慣があります。日本では禁止されているかと思いますが、Amazonのギフト券やスターバックスのギフト券など、お世話になった先生に感謝の気持ちを込めてプレゼントを渡している方もたくさんいます。mofu子はいつもAmazonギフト券と、日本のお菓子をお渡ししています。もちろん、必ず渡さなくては行けないということではありません。クラスでまとめて先生にギフト券や現金をお渡しする場合もあります。

アメリカの学校で現地のお友達を作るには

これは「運」の部分もありますが、近所に同学年でできれば同性のお友達がいると、スクールバスのバス停も同じになり、仲良くなりやすくなります。また、スポーツなどの習い事も、お友達を作る絶好のチャンスとなります。アメリカでは、男の子たちはバスケットボール、野球、サッカー、アイスホッケー、ラクロスなどが盛んであり、女の子たちはチアリーディング、ラクロス、サッカー、バスケットボールなどが人気です。日本でこれらの習い事をしておくと、現地でスムーズに地元のお友達を作ることができるかもしれません。

アメリカでお友達を作る魔法のフレーズ

「I like your 〇〇」このフレーズはとても便利です。素敵な靴だなと思えば「I like your shoes.」と言えばOKです。自分の物を褒められて嫌だと思う人はいないと思います。今朝も、バス停でお友達が新しいバックパックを持っていたので「I like your backpack.」って言ってごらんとmofu子にアドバイスしました。

最後に

キンダーガーデンでの様子は、全てオンライン授業の話です。実際の学校とは違う部分もたくさんあるかもしれませんが、アメリカのキンダーガーデンのカリキュラムを知りたい方、これからお子さんがキンダーガーデンに入る予定の方の参考になれば嬉しいです。

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